パリとフレンチシネマ- 77年の神話と軌跡 -

パリとフレンチシネマ- 77年の神話と軌跡 -
場所:シャネル・ネクサス・ホール 東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
会期:2011年6月25日(土)~7月18日(月)  12:00~20:00 (入場無料・無休)

「CHANEL」が6月25日より、1934年にパリで創業したフォトスタジオ「スタジオ アルクール パリ」の77年にわたる神話と軌跡を辿る写真展を東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催する。

白黒映画に使われた効果的な照明技術を応用して、奥行と立体感を際立たせると同時に、人物の内面に徹底して焦点を当てた肖像写真が高く評価され、マレーネディートリッヒ、ジョセフィンベーカー、ブリジットバルドー、ジャンマレー、アランドロンなど往年の名優たちをはじめとする、パリ社交界の著名人たちが次々と撮影に訪れました。フランスの思想家ロランバルトは、著書「現代社会の神話」(1957) のなかで評しています。「フランスにおいては、スタジオアルクールでポートレイトを撮影しないうちは、スターではない」と。白黒映画にインスピレーションを得たアルクール独自の表現は、こうした神話とともに現代に受け継がれ、この度の展覧会では、往年の名優たちのみならず、ジャンヌモロー、カトリーヌドヌーヴ、ヴィルジニールドワイヤン、ヴァンサンペレーズ、ジャンレノ、ソフィーマルソー、マリオンコティヤールなど、現在をときめくトップスターたちのポートレイトも一堂に会します。設立以来、77年にわたるスタジオアルクールの神話と軌跡をたどるとともに、20世紀はじめから今日にいたるまでのシネマの変遷をお楽しみください。

「スタジオ アルクール パリ」
1934年に設立。この時代に創設された写真館のうち現在も営業を続けているパリで唯一のスタジオで、その原動力となったのは、先見の明に恵まれた進歩的な女性コゼットアルクール。コゼットは、長い伝統を誇る油彩肖像画にひけをとらないポートレイトを、写真技術を用いて作成する時代が来たのを感じ、アルクールをスタートさせる。以来、著名人のみならず、最高の肖像写真を希望する一般の人々の撮影も数多く手がけてきた。現在も設立当時の映画撮影と同じ照明技術、持続的ライティングを使用。モダンなタッチとテクニック、審美性と光を駆使することを創りだしたアルクールスタイルへの敬意は現代に忠実に引き継がれ、その活動はポートレイト撮影を中心に広告や展示会を手がけるなど発展を続けている。